今年初め、深セン大学の「AI鶏がらスープ」がネット上で話題となり、その主役は「00後(2000年代生まれ)」の大学生たちだった。
彼らは貴州省の山奥で鶏の群れを対象に、8ヶ月以上をかけて技術開発を行い、地元の烏骨鶏養殖のスマート化に向けて大きく前進するのを助けた。
烏骨鶏のスマート養殖システムを最適化するため、深セン大学コンピュータ・ソフトウェア学院のテンセントクラウドAI教室(以下、「テンセント教室」)の学生、王翊灃(おう・よくほう)さんたちは貴州省に再び赴いた。
このビジネスグループのチームリーダーである曽博聞さんは取材に対し、「『大学生』や『AI』、『鶏やガチョウを飼う』などという言葉を並べると、農家の方々は私たちのことを何かの冗談だと思っているでしょう」と話した。
実際には、この「冗談」のようなことがすでに実現されている。
深セン大学「テンセント教室」の学生たちは2022年に、「ガチョウ識別」技術を開発した。この技術を用いることで、病気にかかったガチョウを自動的に識別し、早期に警報を出すことが可能となり、病気の伝播を阻止することができる。同技術のおかげで、汕頭の某ガチョウ養殖場のガチョウ群の生存率が30%向上した。
2023年、貴州赤水市にある烏骨鶏養殖拠点の責任者である徐其勇さんの招待を受け、「テンセント教室」の学生たちは天台山に赴き、「烏骨鶏スマート養殖システム」の開発を始めた。同システムが稼働してから半年以上にわたり、養殖拠点の烏骨鶏の生産量が6万羽以上増加し、出荷率が30%上昇した。
冬に入り、鶏舎が防風のために半透明プラスチックフィルムで被覆された。日当りが悪化したため、元々のアルゴリズムでは真っ黒な鶏の群れを正確に識別することが難しくなってしまった。
これらの問題を解決するために、学生たちは再び冬休みに養殖拠点へハードウェアとアルゴリズムをアップグレードするために訪れた。彼らは「モデル鶏舎」を作り、視覚認識に基づき、ヒートマップや密度プロットなどの識別方法を活用することで、正確率を87%前後から93%に引き上げた。これにより、彼らが今後前進すべき方向を検証した。
王翊灃さんは、「より多くの方に私たちのプロジェクトに参加していただき、家畜養殖のスマート化を支援していただくことで、産業全体がより健全な発展を遂げるようにしたいと思います」と述べた。彼らの次の段階のビジョンは、実際の需要に基づき、成熟かつ標準化された製品を作ることだという。
写真はすべて深セン衛視深視ニュースより