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中国BYD、ブラジルで都市交通のグリーン化に寄与
提供元:  新華社
発表時間: 2023-08-04 10:08

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ブラジル・カンピーナスにあるBYDの工場で撮影した電動バス。(資料写真、カンピーナス=新華社配信)

 ブラジル南東部の都市、サン・ジョゼ・ドス・カンポスには航空機メーカーのエンブラエルやブラジル国立宇宙研究所などがあり、同国の航空宇宙産業の拠点となっている。中国電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD)は2021年11月、同市に全長22メートルの連節電気バス12台を納入した。同国のバス高速輸送システム(BRT)が電気バスを導入するのは同市が初めてだった。 

 電動バスが走る路線は「リーニヤベルデ(緑線)」と呼ばれる。停留所は上下線で13カ所設置され、距離は14・5キロ。バスは定員168人で15分間隔、ピーク時間帯は10分間隔で運行される。最長でも3時間でフル充電を完了し、航続距離は250キロに及ぶ。

 BYDブラジル支社バス販売部門ディレクターのブルーノ・パイバ氏によると、電気バス1台当たりの二酸化炭素(CO2)排出削減効果は年間184トン以上で、1311本の植樹を行う効果に相当する。バスはブラジル向けに設計されており、BYD本社から派遣されたエンジニアが同国の都市道路に対する実地調査を行った後、道路事情に応じて現地の技術者と共同で車両設計に磨きをかけた。BYDのバッテリーを搭載したシャシー(車台)を調整したほか、ブラジルブランドの車体を採用することで、より現地に適応するものとなっている。

 同氏はまた、ブラジルではBYDの電気バスを導入した都市がすでに十数都市に上ると説明。サンパウロ市政府と市内の路線バス3千台を電気バスに切り替えることをめぐり、商談を進めていることも明らかにし、同国最大の都市のグリーン(環境配慮型)公共交通システムが旗振り役となり、新エネルギー車(NEV)が同国の多くの都市で走るようにしていきたいとの考えを示した。


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