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中国の高齢者に人気の「越冬都市」、海南省がトップ3独占
提供元:  新華社
発表時間: 2023-11-20 09:11

 中国ではこの数年、高齢者が夏場は避暑地、冬場は温かい南方にある施設で過ごす「渡り鳥方式」の生活スタイルが広がっている。上海市の上海交通大学産業研究院は15日、毎年恒例の高齢者の越冬都市住みやすさ指数報告書を発表。気温、気圧、湿度、大気の質、水質、医療条件、交通利便性、自然環境・文化景観、文明都市か否か、生活コスト、高齢者への社会的態度、平均寿命など17項目の指標を用い、海南、広東、福建、広西、雲南、貴州の南部6省・自治区の越冬都市候補55都市を総合的に評価、それぞれの指数を算出した。

 上位3都市は三亜、海口、瓊海で、海南省が独占した。4~10位には広州(広東省)、珠海(同)、南寧(広西チワン族自治区)、柳州(同)、アモイ(福建省)、深圳(広東省)、江門(同)が続いた。うち深圳は昨年の11位から9位に、江門は24位から10位に順位を上げた。海南省の文昌、儋州、福建省の竜岩、漳州、泉州、雲南省の普洱、文山、紅河、広西チワン族自治区の百色、貴港、貴州省の黔西南プイ族ミャオ族自治州なども、自然・文化面での特徴や強みをよりどころにトップ30に入った。

 上海交通大学安泰経済・管理学院の特任教授で高齢者業界研究チームの首席専門家を務める羅守貴(ら・しゅき)氏は「今年はベビーブーム世代の定年退職のピークで、60歳の元気な高齢者が約2250万人増加する。2022~35年に新たに高齢者の仲間入りをする人は年平均約2240万人に上る見通しで、渡り鳥方式の老後サービスには大きな顧客基盤が見込まれる」と見解を示した。

 同学院の教授で同大産業研究院の副院長を務める羅俊(ら・しゅん)氏によると、同研究院は毎年、「渡り鳥方式」で老後を送る高齢者の住みやすさ指数を夏季の避暑都市と冬季の越冬都市のそれぞれについて発表している。日増しに盛り上がる高齢者の「渡り鳥方式」の生活に科学的根拠のある都市選択のガイドを提供する狙いがある。


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