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データを海底で保存
提供元:  人民網日本語版
発表時間: 2024-04-07 14:04

 世界初の商用海底データセンターは、2023年3月末に正式に運用開始してから、1年間安定的に運営されている。この1年でそのサーバーは設備の故障ゼロを達成し、省エネルギー性能も非常に高い。科技日報が伝えた。

 海底データセンターはデータを保存するだけでなく、計算力サービスも提供できる。その計算能力は6万台の従来的なコンピューターが同時にオンライン作業を行うのに相当し、30秒以内に400万枚以上の高画質画像を処理できる。

 「データを海底で保存」という奇想天外な発想を現実化したのは、深セン海蘭雲データセンター科技有限公司の蘇洋社長とそのチームだ。

 データセンターは計算やデータ保存の過程で大量の熱エネルギーを放出する。かつてのデータセンターは主にエアコンなどの冷却システムによって温度を下げることで正常運転を維持するが、大量の電気エネルギーを消耗してしまう。一方で、海底データセンターは海水による通年の自然冷却を実現し、淡水資源をほぼ消耗しない。

 大量のデータキャビンを海中に沈めた後、短時間内にメンテナンスができず、故障した場合はどうすればよいのだろうか。

 蘇氏は、「チームはプログラマブルロジックコントローラ(PLC)という論理制御技術を利用し、故障の点検と速やかな処理を行う。このほか、我々はデジタルツインシステムを研究開発し、デジタルモデルにより海底データキャビンのすべての設備及び運営状況を1:1でマッピングする。技術者はこれによってデータキャビン内の設備の運営状況及びデータ・パラメータをチェックし、リモートメンテナンスを実現できる」と述べた。


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